いつまで暮らしてみたって、地元と呼べない東京生活。
誰も待ってないアパートの部屋に帰ってみたって、
ホテルを渡り歩くのとあまり代わり映えしないよ。

 君も同じ様に流離う様な日々。
次の土地へ、追いやられる様に向かう前の僅かな休日に、
僕は君に逢いたくて海沿いの街を訪れたんだ。

 忙しく働く君の横で、僕は少々所在なげに
ボンヤリとしているばかり...。
何となく哀しい気分になって、雨がやんだ途端に
雲の切れ間を捜して走り出していた。

差し込む光と、少しだけ近付いた空。
「君の顔が見られたんだもの。」

. . . 単純なんだろうね。
この空を見てたら、そう思えたんだ。
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